きゅるきゅる。
- Fumiko MIKUNI HAMANO 三国富美子 浜野富美子
- 2020年1月6日
- 読了時間: 2分
更新日:2022年7月31日

1月2日の朝4時半。 目が覚めて私は長らく警戒していたfacebook を始めようとアカウントづくりをしていた。 写真がうまく入らないな、と思ったらなんだかお腹がおかしい。 そして酷い吐き気に襲われた。 横になれば治るだろうと思っていたが2時間過ぎても容態は変わらず、しまいには立っても座っても横になっても痛みが消えることはなかった。 旦那は慌てながらもUber を手配、パリのアメリカンホスピタルの緊急へと運び込んでくれた。 激痛との闘いは痛み止めを 完璧に処方してもらってからすぐにおさまった。 医師に診てもらい、卵巣が捻転している、子宮は壊死に近いと言われた。 今日の18時半から手術だよ、とその場で手術が決定。 その後にCT を受け、個室に案内された。麻酔科の先生(写真)から手術は安心してください、すぐに麻酔がきいて、回復室で休んだら部屋へ戻れるのは21時か22時です、と説明を受ける。 病院中タンカーで動き、手術室に入ってマスクを着けたところから記憶は無くなった。 回復室で、転げ回りながら痛い、痛いと泣いていた自分、、そこで目が覚めたのだった。
看護師のムッシューは何度も頭や手をさすってくれた。クラシック音楽を自らの携帯でずっと流してくれていた。 痛くないか?と何度も聞かれ、
痛くないわけないと何度も答えた。
痛い、痛いと言い続けた私を予定時間を越えてまで介抱し続けてくれた。
Merci以外の言葉が出なくて別れ際はぎゅーっと握手をした。 ありがとう、ムッシュー。 次の日、主治医の先生から驚くべきことを聞いた。 左側卵巣は捻転後に破裂していたよ、と。 破裂・・・!!!!! ミスターメランコリーその2は破裂してしまった。ハンプティダンプティ!!!
そりゃ、そりゃあ痛いわけだ。 同じ病を経験した方のブログなど一通り目を通した私は
これだけは、避けなくてわ。
と思っていた、それ。 手術後、私のお腹は きゅるきゅる、きゅるきゅると言う。 内臓が居心地の良い場所を探している。 ミスターメランコリーは パリの高級住宅街へと消えていく。 バイバイ。ミスターメランコリー。
あなたがいなくなれば
泣いたりしなくて済むのかな。 きゅるきゅる、きゅるきゅる。 これはミスターメランコリーの去った音。
きゅるきゅる、きゅるきゅる。

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