カタストロフ
- Fumiko MIKUNI HAMANO 三国富美子 浜野富美子
- 2018年11月14日
- 読了時間: 2分
更新日:2021年9月19日

フランスではマクロン大統領がメルケル首相と共に歴史的な場所でサインをする中継が流れていた。
第一次世界大戦、更には第二次世界大戦へと続いた人類の罪。
戦争はその悲惨さから忘れられることがあってはならないと思う。
TGV 遅延によるお詫びチケットの期限が切れてしまうため、チケット範囲内で行ける近場の街を訪れることにした。
「アングレーム」
とても美しい眺めと漫画のフェスティバルが開催される明るさに反し
その町は暗い歴史を背負っていた。
というのも珍しく旅先での雨、雨。
晴れ女の私はいつもなら天気予報に構うことなく晴れてしまうのだが天気は悪くなるばかりだった。
何故晴れないのかとフランス語のサイトを読むとt特に悲惨な背景があることが分かった。

「Catastrophe」
フランス語が起源
あってはならないこと、悲惨な、(演劇などでは)物語の終盤を指す
10月は4日と31日にレッスンだった。
その間に一旦日本へ帰り、仕事と用事に追われその合間に宿題の練習もしなければならなかった。
ソティエの奏法のためのエチュード、バッハ(バイオリン版)、Laloエスパニョールの2楽章と4楽章。
今回は宿題は少なかった。
だが2楽章を弾き終えると先生は言う。
「ふみこ、音も良いし表現も良いしソノリテも良いし」とベタベタに褒めつつも
いつもの決まったコメントへ。
「mais・・」(でも・・)
何を言われるかと冷や冷やしながら言われたのは
「リズムは―カタストロフ!!!」
そんなにひどかったか・・・
確かに、迷いまくって弾き終えた。
しかしながらいつになく先生の目が怖かった。
もうあんな目は見たくない。
演奏家にとって基本三要素は生死をわけるよ、と目から伝わってきた。
次回は
ヴュータンのエチュードop.48
バッハ(でもチェ
チャイコフスキーのメロディ
ラロの3楽章
ナゼにバッハのチェロ版?!
友人方々と話題らしく
君も練習。僕も練習。と真面目に仰られていた。
常に荷は重いがカタストロフだけは避けなくては。
アングレームの美しさと静けさは
時代とともに歩み続けて完成した何か、なのかもしれない。
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